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日本と海外の医療制度の違い~薬剤師の観点から

転職・就職(事前準備)
海外のドラッグストア

様々な国や地域によって「医療制度」は異なります。これは日本人が海外へ移住や旅行をする際にも、知識として広く知られています。

薬剤師として、日本と海外の医療制度の違い、そして薬剤師の社会的地位の違いは知っておいた方が良いでしょう。

特に知られているのは、日本人と関わりの深いアメリカとの医療制度の大きな違いであり、それは「医療保険制度」にあります。

チュー太
日本と海外の医療保険制度ではどんなところに違いがあるんだろう?

海外と違う日本の医療保険制度の特徴

日本の場合、まず国民全員が公的な医療保険制度に加入し、一定の保険料を支払い続けることで医療サービスを受けた際の費用の負担が減るという社会保険制となっています。

日本の国民皆保険制度の特徴

  1. ① 国民全員を公的医療保険で保障
  2. ② 医療機関を自由に選べる(フリーアクセス)
  3. ③ 安い医療費で高度な医療
  4. ④ 社会保険制度を基本としつつ、皆保険を維持するために公費を投入

引用:厚生労働省 我が国の医療保険について

原則的に「医療費は3割負担」とされ、高額医療を受けた際にも、これを上回った部分に関しては医療費が還付されると言う仕組みが、医療保険制度として存在しています。

医療費の患者負担について

出典:厚生労働省 我が国の医療保険について

アメリカや諸外国と比較しても、安心して病院を受診する事が可能となる訳ですが、この制度は「世界共通の常識ではない」と言う事を認識しておかなければいけません。

実は、日本のこのような医療皆保険制度は海外にも大きく評価されていて、WHO(世界保健機関)も認めた世界トップレベルの医療制度なんです。

メガネちゃん
長寿国家・日本の医療制度は世界的に見てもとても恵まれているんですね。

日本とアメリカの医療制度の違い

外人のスーツマン

一方で、 アメリカは医療保険に関しても個人の「自己選択」によって加入の有無を決定します。

「自由の国」であるアメリカでは、全てにおいて自己選択と自己決定であり、「自己責任」が当たり前。その為、医療に関しても同じで、「国民皆保険制度」というものは存在しません。

受給資格を持つ人のみが公的な医療保険制度に加入することができ、対象外の国民は民間の健康保険のなかから自分に合うものを選び利用するシステムになっています。

しかし、公的・民間ともに保険料は高額なため、所得の低い世帯においては「健康でありさえすれば病院に行くことはないので医療制度は必要としない」と言う考え方が定着しているのです。

万一病気になった場合には自己責任、「全額自己負担」として多額の医療費を支払う事となります。

日本とアメリカの薬剤師の立ち位置の違い

海外

そのような医療保険制度の違いから、医療費が高額なアメリカでは、極力病院へ行かずに薬局やドラッグストアの市販薬を利用するという文化が当たり前に根付いています。

日本でも最近はよく聞くようになった「セルフメディケーション」の考え方ですね。

その分薬局に従事する薬剤師の立場は重要で、薬を処方する医師のように頼られることになります。より広く専門的な知識や的確な服薬指導力が必要とされるというわけです。

また、病院においても仕事の役割が大きく、医師から依頼があれば処方箋を記入することができる「依存型処方権」を持つ臨床薬剤師として活躍する方も少なくありません。

このような社会的立場の背景から、一般的にアメリカの薬剤師は日本と比べてプロ意識も高く、患者さんからの信頼も厚いと言われています。

日本と海外、医療制度と薬剤師

スウェーデンの街並み

日本の「医療は誰しも平等に受ける権利がある」という前提は、海外に行っても通じるというものではありません。

海外では、日本のように医療は公共事業の一つという考え方とは異なり、「経済活動」としての位置付けが大きく、低所得者は医療機関を受診できない国が殆どなのです。医療への考え方や医療制度が異なれば、薬剤師の働き方や意識もおのずと変わってきます。

今回はアメリカを例に出しましたが、医療国家・ドイツの場合は反対で、早くから公的な医療保険制度が確立されていました。年間所得が規定以下の国民は公的医療保険に加入する義務があり、かかりつけ医の紹介状無しで他院を受診すると負担額が増えるという「かかりつけ医」制度が浸透しています。

福祉大国であるスウェーデン、ニュージーランドなどは「国営医療」と呼ばれ、高額の税金を支払う代わりに医療費はほぼ全額を国が負担してくれます。

しかし、スウェーデンでは体調を崩した際に医師にかかるまでが大変で、診療まで一ヶ月待ちなんてこともあります。少しぐらい体調が悪くても病院に行かないという民間人も多く、やはり薬局の薬剤師を頼りにセルフメディケーションをするということ。

こうして諸外国と比較していくと、日本は「医療の充実」と「平等に生きる権利」を保証されている、医療制度が充実した国なのだということがよくわかりますね。

メェ子
医療制度も薬剤師さんの立場も国それぞれ。海外の制度に刺激を受けた日本が将来どんな国になっていくのか、薬剤師の立場できちんと把握していくことも大切だメェ~
転職の流れはつかめましたか?転職は勇気がいることだけど、1つ1つステップを踏んでいくメェ~。
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